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ベースギターは使えない。さてどうしよう...

  • 執筆者の写真: Kunihiro Sugiura
    Kunihiro Sugiura
  • 2019年9月1日
  • 読了時間: 1分

 オリンピックコンサート2019では、スペシャルゲスト藤巻亮太さんの「粉雪」「もっと遠くへ」「3月9日」の3曲をアレンジさせていただきましたが、Electric Bass Guitarを使わないでいかに低音を充実させるかが今回のオーケストレーションの大きな課題でした。

僕はTubaでブーン、ブ、ブーンとか演奏させるのがあまり好きじゃないんです。Dixieland Jazzみたいな雰囲気になってしまう、と言ったら良いのか。クラシックのオケのような書き方が好きなんですね。Bass Tromboneとユニゾンとかオクターヴ下で支えるとか。

 さて、ロックではDrumsとBassがサウンドの基盤。Drumsのビートに対抗し得るベースラインをどう作ろうか...Contrabassのpizzicatoだけでは響きが物足りなくなるし、arcoだけではリズムが出なくなる....

 じゃあ、2つに分けてしまおう!と言うことで、



 こんな楽譜になりました。

 1段目はarco、2段目はpizz.

 原曲ではE.B.Gt.が常に8分音符を刻んでいますが、Cb.ではpizz.による指先の負担を少しでも軽減させるため、このようなリズム。arcoが4分音符を刻んでいるのは、サウンド面でpizz.とのツナギのような役割がほしい、単純化を避けたい、と考えたからです。

 ちなみにDrs.は同じ箇所を、

こう演奏しています。


 素晴らしいプレイヤーの皆様のおかげで、サウンド面では特に問題ありませんでした。

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