吹奏楽コンクール実録
- Kunihiro Sugiura
- 8月25日
- 読了時間: 3分
吹奏楽コンクール支部大会(全国大会予選)での実話です。
時は19XX年。終盤で、ある楽器が無伴奏で30秒弱の激しいソロを演奏しなければならない課題曲がありました。無伴奏ですから当然ソロ以外の音はなく、聴衆の視線もソリストに一点集中します。
全国大会常連校であるM校もこの課題曲でコンクールに挑んでいました。
さて、ソロもそろそろ終わりに近づいた頃、予期せぬアクシデントが起こり無音状態に。完全に音楽が止まってしまったのです。
ステージも客席も極度の緊張感に包まれました。指揮者の指示で再開され自由曲へと流れをなんとか変えて行きましたが生彩を欠き「かわいそうに。今年はないな。」と思いました。
さて、全団体の演奏が全て終了し結果発表。
金銀銅に続き、いよいよ全国大会の3代表が発表されました。
初出場を決めたt校、連続出場h校、どちらにも大歓声が湧きあがります。
そして、
「3校目は......M校です。」
「え〜〜〜〜〜〜っっっ????」
会場はどよめきと同時に異様な空気に覆われました。
「課題曲で音楽が止まっちゃったのに...」
誰もがそう思いましたが、、、、
M校の指揮者は支部の理事長先生でした。代表を選考したのは審査員だけど...。
...こんなことがあるんだ...
この発表の瞬間、おそらく一番惨めだったのはソロを演奏した本人だったのではないでしょうか。きっと覚悟はしていたんだと思いますよ。考えられないミスをし自分が曲を止めてしまった、それが代表に選ばれた、選ばれてしまった...。
「大人には大人の事情がある」ということを意識した瞬間でした。
先日行われた同窓会で、現在は吹奏楽に全く関わりのない同期生からこの話題が飛び出したということからも、いかに衝撃的な出来事だったかがわかります。
話は変わって、某大会の審査をした時のこと。
同点上位2団体による決選投票が行われました。
普通、こういう時は事務方以外は審査員室に立ち入れないようにしなければならないと思うのですが、候補団体の指揮者である理事長先生も堂々と同席。監視するかのような態度で(に見えました)審査員の動向を見守っています。
その場で書いて提出しその場で結果がわかるのだから、それはやりにくくてしょうがなかったです。結果的に理事長先生の団体が代表になりましたが、もうひとつの団体が選ばれていたら審査員室の空気はかなり重苦しくなっていたのではないでしょうか。
最後にもうひとつ。
拙作が課題曲の年の全国大会は大変ありがたいことにご招待を受けました。
交通費・宿泊費は自腹でした。
日本の吹奏楽コンクールは独特の世界です。
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